「世界で最も美しい海岸道路」と呼ばれる、オーストラリア・ビクトリア州にあるグレートオーシャンロード。
メルボルンから南西に約90kmにあるトーキーという町から約260㎞も続く海岸線のドライブコース。
海にそびえ立つ奇石群「12使徒」や「ロックアードゴージ」は圧巻、多くのメルボルン旅行者がツアーを利用して訪れています。。。
そんな説明を読み、これは絶対行かねばとメルボルン旅行を決断しました。
筆者はシドニー在住なので、シドニーからメルボルンまでは飛行機で行き、そこから観光ツアーに参加しようと思っていました。
しかーし!
早速「メルボルン市内発 日帰りグレートオーシャンロード 観光ツアー」と調べたところ、英語ガイドのツアーでも安いものでも140AUD/人から。日本語ガイド対応だと180AUD/人くらいが相場でした。
今回、英語の苦手なメンバーを含む3名でのグループ旅行を予定していたので、日本語ツアーに参加するとなると、180AUD×3名の540AUD…。安くはない料金です。
レンタカーなら同じ金額でのんびり旅行できるのではないかと思い、レンタカー旅行に挑戦してみることにしました。
この記事では、レンタカーを借りて、グレートオーシャンロードを満喫した話をかかった費用と一緒に紹介します。
下記の記事ではシドニー市内とシドニー空港の最安移動方法について紹介しています!あわせてご覧ください。
レンタカー予約
まずは、旅前のレンタカー予約のお話から。
今回、普段ホテルの予約などで、使い慣れたBooking.comでレンタカー予約をしました。
オーストラリアのレンタカー予約サイトを使ってもよかったのですが、Booking.comだと日本語で予約管理ができるので、そちらを選ぶことにしました。
シドニー在住の筆者はシドニー空港からアバロン空港(日本からの国際線が到着するタラマリン空港ではありません)まで、国内線飛行機をで移動し、空港でレンタカーをピックアップすることにしました。
選んだのは一番安いATのコンパクトカー。Sixtというレンタカー会社でした。
予約時間は、空港到着後すぐの朝11:00から翌日11:00までの24時間。
もう少しゆっくりしたいのですが、翌日午後にメルボルン市内で予定があったので、この時間設定になってしまいました。
レンタル料金はこちら。24時間で62.43AUDでした。
思ったより安いとびっくりしつつ、また車がボロボロなのではないかと一抹の不安を覚えながら出発しました。
空港でレンタカーをピックアップ
いよいよドライブ当日となり、アバロン空港に到着しました。
パスポート(IDでもOK)と国際免許証(オーストラリアの運転免許を持っている方は州の免許)、運転者のクレジットカードを持って、レンタカー会社のデスクに向かいます。
どういうわけか、よく聞く有名なレンタカー会社HertzやAVISのカウンターには誰もいません。
私達が借りる予定のSixtのカウンターにのみ、長い列ができていました。のんびりトイレに行ってる場合ではありませんでした。
40分ほど待って、ようやく自分たちの番が回ってきました。
パスポートと免許証を見せ、宿泊ホテルの住所と連絡先を記入し、すぐに車の鍵をもらうことができます。
サイトから支払を済ませていたので、カードは必要ないはずだと不思議に思っていましたが、デポジットのためにカードが必要でした。
ホリデーだろうから、良い車にアップグレードしてあげるね!となんと車種を変更してくれました。ありがとう!
免責のない補償内容の大きな保険(追加料金60AUD程度)を強くおすすめされましたが、自己責任ということで今回は入っていません。
鍵を受け取ったら、早速、空港の駐車場に停めてある車に向かいます。
見つけました!安いのでどんな車になるだろうと心配していましたが、とても綺麗で安心しました。
まずはトーキーを目指して
アバロン空港を出発したら、まずはグレートオーシャンロードの入口であるトーキー(Torquay)の町を目指します。スムーズに行けば40分ほどで到着します。
Google Mapのオレンジ色のカメラマークはどうやら速度取締りのためのカメラのようです。
運転すること40分。トーキーの街に到着しました。オーストラリアのサーフィン文化の発祥地ということで、サーフィングッズがたくさん売っていたりするようなのですが、今回は時間もなかったので立ち寄りませんでした。
いよいよスタート
ここからがグレート・オーシャン・ロードのスタートです。B100という道路をひたすら走っていきます。
トーキーを出発して少し走ると左手に海が見えてきました。
青い海を見ると一気にテンションが上がります。
途中、広い道路脇に停めて、ゆっくりビーチを眺めたりもしました。
サーフィンをしている人や犬を連れてお散歩している人もいましたよ!
ちなみにこの写真に映っているゲートに「Great Ocean Road」と書かれています。
こんな感じの道路をひたすら1時間半ほど走りました。
最初は興奮していたのですが、途中からは、海岸線の風景に見慣れてしまい、眠気が出てくるほど。
写真を撮りそびれましたが、ローン(Lorne)やケネットリバー(Kennet River)、アポロベイ(Apollo Bay)など、途中にある町で食事やトイレ休憩を挟みながら、のんびりドライブを楽しみました。
公衆トイレは、GoogleMapで「Public toilet」と検索するとたくさん出てきますよ。私達が立ち寄ったトイレは全て無料でした。
グレート・オトウェイ国立公園で見かけた野生のコアラ
アポロベイをすぎると、長い海岸線の道路が終わり、内陸の道が始まります。
私達が目指したのは、グレート・オトウェイ国立公園。
野生のコアラが多く生息しているということでしたが、どこで見られるか分からないまま、もしも見られたらラッキー!という軽い気持ちで、国立公園を抜ける内陸の道路をドライブしました。
国立公園を半分くらい進んだところで、先の方で家族連れが車から降りて森の方向を見ているのが見えました。
もしやコアラか!と、少し手前で車を停めて、歩いて近づくと、本当だ!コアラがいました。
道路横の山の側面をよちよちと歩いていました。そしてカメラを構えた瞬間、ぴょんっと木を登り始めました。
動物園で見るのと同じくらいの大きさの野生のコアラを見ることができました。
私達が車を停めているのを見て、後ろから来た車もどんどん車を停めて、まるで動物園のように人が集まってきました。
車を停めて集まっている人達を見かけたら、もしかしたらコアラが近くにいるかもしれませんよ。
後続車に注意して、少しスピードを落として、様子を伺うのをおすすめします。
12使徒(ザ・トゥエルブ・アポストルズ)を目指して
野生のコアラを見て満足したところで、本日のハイライト、12使徒を目指します。
12使徒は、グレートオーシャンロード沿いで一番有名な名所、海の侵食でできた巨大な岩の柱群です。
コアラを見かけたグレート・オトウェイ国立公園の中心部から12使徒までは約60km。
車を走らせること約1時間で、駐車場に到着しました。
駐車場から12使徒までは約500m。
往復15〜30分と書いてありました。
きれいに舗装された道なので、誰でも歩きやすいと思います。
歩いて約5分。人が集まっているのが見えました。ついに到着です。
海にそびえ立つ巨岩は圧巻で、また波の音が心地よく、ずっと眺めていたくなるほどでした。
アバロン空港を出発したのは11時、のんびりドライブをして、12使徒に到着したのは、6時間後の17時頃でした。
ギブソン階段(Gibson Steps Lookout)に行ってみた
日没が近づいていましたが、せっかくなら砂浜にも降りてみたいと、来た道を車で引き返し「ギブソン階段」に行ってみることにしました。
ここでは、崖に設置された階段を下って、砂浜を歩くことができます。ビーチからも12使徒を見ることができます
紅の豚の主人公、ポルコ・ロッソのアジトのモデルではないかといわれている人気の名所「ロッホアードコージ」も車で7分程度で行くことができるようです。
ただ、私たちは十分に景色を堪能したこと、日没が近づいていたので、諦めました。
ホテルに宿泊
12使徒からレンタカーを借りたアバロン空港までは、内陸の道路M1を使用するとたったの2時間で戻ることができます。
観光ツアーの多くも日帰りで市内に戻るものばかりだと思います。
私たちは、急いで帰る理由もなかったので、中間地のコラック(Colac)という地域にあるモーテルで一泊することにしました。
ここからレンタカーを借りたアバロン空港までは約1時間。朝はゆっくりと出発することができます。
ツインルーム(大きなベッド1台とシングルベッド1台)に3名で泊まって、一泊あたり149AUDでした。
ガソリン満タンでレンタカー返却
朝11時までにレンタカーを返却をすればよかったので、9時過ぎにホテルを出発しました。
途中、ガソリン満タンにするために、ガソリンスタンドに寄りました。
ちなみにオーストラリアでは、ガソリンのことを「petrol(ペトロール)」と呼びます。
そして、ペトロールには、91、94、98などの種類があり、数値が高いほど高品質な燃料です。
筆者が借りた車はハイオク車だったので、この赤いプレミアム(ペトロール98、日本で言うハイオク)のガソリンを入れます。
車に疎い筆者はとりあえず、車を借りる際に、レンタカー屋さんで「What type of fuel does this car use?」と聞き、「98」と教えてもらっていました。
海外での給油って緊張しますが、オーストラリアの給油は簡単です。
まず、給油口を開け、選んだ燃料ポンプのノズルを差し込みます。希望の量を入れたらノズルを戻します。
その後、併設されている店内に入り、給油したポンプ番号を伝えて支払いを行います。
満タンにして60AUDくらいでした。
そのまま空港のレンタカー駐車場に車を停めて、鍵をカウンターに返して完了です。なんとも簡単です。
日本のレンタカー店のような、その場での車両の確認や精算手続きなどはありません。
後からスタッフがチェックをして問題や追加支配があれば、クレジットカードから引き落としという形になるようです。
かかった費用
食事代を除いて、かかった費用はことちらです。
レンタカー24時間 62.43AUD
ホテル1泊 149.00AUD
ガソリン24時間 60.00AUD
合計 271.43AUD(3名で割り勘して、一人あたり90AUDでした)
ツアーと違って自由にかつ安価に旅行できたので、大満足でした。
でも、一人旅や二人旅でかかる費用に差がなければ、手っ取り早くツアーに参加していたかもと思います。
グレート・オーシャン・ロード旅行を検討中の方は、旅行人数やスケジュール、運転の負担などを踏まえて、レンタカーを利用するかツアーに参加するかを決めることをおすすめします。
良い旅になりますように願っています!